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外壁塗装に使われる無機塗料とは?
外壁塗装で選択可能な塗料にはさまざまな種類があり、どれにしようか悩んでいる方もいるでしょう。「無機塗料とは?」「有機塗料とは何が違うのか?」といった疑問を抱えている方もいるはずです。
そこで今回は、外壁塗料に使われる無機塗料について詳しく知りたい方のため、選択するメリットやデメリット、どのような人に向いているのか解説します。この記事を読むことで有機塗料がどのようなものなのか分かるほか、自分に合っているか判断できるようになるので、ぜひご覧ください。
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外壁塗装に使う無機塗料は機能性に優れているだけではなく、長く美しい状態を保ちやすい塗料として選ばれています。特に耐用年数が長いことから、長年にわたって塗り替えの必要がありません。頻繁な塗り替えを避けたい、外壁をきれいに保ちたいといった場合に向いているでしょう。ただし、デメリットもあるためよく確認が必要です。
外壁塗装の無機塗料とは?
塗料には顔料のほか、樹脂や添加剤、水または溶剤が含まれています。このうち、樹脂の主成分が無機物である塗料を無機塗料といいます。さらに言えば炭素を含まない塗料です。炭素は他の物質と結びつきやすい特徴を持っています。つまり、炭素を含まない無機塗料は他の物質と結びつきにくい塗料ということです。物質と物質が結びつく際に壊れてしまうことがありますが、そういったことも抑えられます。無機塗料と有機塗料の違い
無機塗料と異なり炭素を含んでいるのが有機物であり、有機物を主成分とするのが有機塗料です。炭素が含まれていることで他の物質と結びつきやすくなり、これによって壊れやすい特徴を持っています。このような特徴の違いから分かる通り、有機塗料と比較すると無機塗料の方が耐久性に優れているのが特徴です。 なお、無機物は硬い特徴を持っていることから、そのままでは塗料として使えません。そのため、無機塗料といっても、有機物を混ぜて塗料として加工されています。どの程度の割合で配合するかは定められていないため、場合によっては少量しか無機物が含まれていない塗料を無機塗料として提供している業者もあるので、注意しましょう。外壁塗装の無機塗料のメリット
無機塗料は非常に優秀な塗料であり、他の塗料と比較してさまざまなメリットを持ちます。ここでは、代表的なメリットを4つ紹介します。カビ・苔が発生しにくい
無機塗料は一般的な塗料と比較してカビや苔が発生しにくい特徴を持ちます。これは、カビや苔の栄養となる有機物の含有量が少ないためです。建物によっては日当たりが悪いために、そうではない建物と比較してカビや苔が発生しやすくなってしまうものもあります。選択する塗料によっては外壁がカビや苔で覆われてしまい、非常に見栄えが悪くなることもあるでしょう。こういった場合は無機塗料を選択することで美しい状態を保ちやすくなるでしょう。カビや苔は外壁の見栄えを悪くさせるだけではなく、劣化を促進させます。そのため、建物を長持ちさせるためにも活躍する塗料です。耐候性に優れている
外壁は常に雨や風などの影響を受けることになりますが、無機塗料は対候性に優れている塗料です。つまり、雨や風にさらされる環境においても劣化しにくく、長持ちすることを意味しています。外壁とその塗膜の傷んでしまう大きな原因となるのが、太陽光や雨です。これらに強い特徴を持つ無機塗料は長く家を守ってくれます。たとえば、砂やガラス、陶器といったものも無機物です。これらをイメージしてみると分かりますが、雨に濡れたり、紫外線にさらされても腐ったりボロボロになったりすることはありません。紫外線による影響を受けにくいので、長年にわたって色あせしにくい特徴も持っています。外観を美しく保つ効果も期待できるため、見た目にもこだわって塗料選びしたい方にぴったりですよ。不燃性
無機物は燃えにくいことから、無機塗料は火災が発生した際に火が燃え広がるのを抑える働きが期待できます。特に住宅が密集している地域の場合、自宅で火災が起こってしまうと周囲の住宅を巻き込んでしまう恐れがありますが、こういったリスクを抑えるのにも役立つ塗料です。もちろん、無機塗料といっても少量有機物が含まれていることから、全く燃えないわけではありません。有機塗料と比較すると燃えにくいと考えておくと良いでしょう。セルフクリーニング機能がある
外壁は、砂ぼこりや排気ガス、雨などの影響で少しずつ汚れていきます。ですが、無機塗料にはセルフクリーニング機能があるため、外壁が汚れたとしても雨水で洗い流されるのが特徴です。これは、無機塗料は水をはじかずなじませる親水性に優れているためです。ガラスをイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。汚れがついても水で洗い流せます。また、静電気を発生する塗料はホコリを吸着しやすくなりますが、無機塗料の場合は静電気が発生しないのでホコリもつきにくい特徴を持ちます。常にきれいな見た目を保ちやすい塗料で外壁塗装をしたい場合にもチェックしてみてはいかがでしょうか。外壁塗装の無機塗料のデメリット
非常に機能性に優れた無機塗料ではありますが、デメリットも押さえておきましょう。ここでは、代表的なデメリットを4つ紹介します。紹介したメリットとあわせて、自身にとってどちらが大きいか判断していきましょう。価格が比較的高い
基本的に塗料は耐用年数が長く、機能性に優れているものほど価格が高くなります。無機塗料についても同様であり、アクリルやウレタン、シリコン、フッ素など、その他の塗料と比較すると価格が高いのがデメリットです。外壁塗装ではシリコン塗料が選択されることも多いのですが、無機塗料はシリコン塗料の倍ほどの価格設定となっています。 そのため、塗装する範囲によってはかなりの費用がかかることを理解しておかなければなりません。ただし、紹介したように耐用年数が長いことにより頻繁な塗り直しは必要ないので、コストパフォーマンスが高くなる可能性はあります。 高いからという理由だけで、選択肢から外してしまうのではなく、総合的に判断することが求められます。扱いが難しいため技術が求められる
無機塗料は有機塗料と比較すると塗膜が硬くなる性質を持っています。 そのため、扱いが難しいのもデメリットです。美しく仕上げるためには、適正な厚みで均一に塗装しなければなりません。熟練の技術が求められる作業であることから、業者選びを慎重に行いましょう。 無機塗料を取り扱っている塗装業者は多くありますが、どこに依頼しても同じ仕上がりが期待できるとは言えません。高額であることも関係して、他の塗料と比較すると外壁塗装に無機塗料を選択するケースはそれほど多くない状況です。 そのため、取り扱いがあるものの施工実績は多くない業者も存在します。 担当する職人の技術力や知識によっても仕上がりが変わってくるので、業者を選ぶ際は実際にその業者で無機塗料を選択した方の口コミ情報などもチェックしてみると良いですね。ヒビ割れを起こしやすい
他の塗料に比べて硬くなる特徴を持つ無機塗料は、この特徴によってひび割れを起こしやすいのがデメリットです。仮に建物の外壁部分の表面にヒビが入ると、その影響を受けて無機塗料の塗膜にもヒビ割れが発生することがあります。また、日本は地震大国として知られていますが、地震が発生した場合もその影響で大きなヒビ割れが発生する可能性を考えておきましょう。ヒビ割れが起こった場合、放置するのは適切ではないため、早い段階で補修を検討する必要があります。ヒビ割れを心配しているのであれば、通常よりも混ぜる有機物の量を増やすことによって柔軟性を持たせている無機塗料もあるので、そういったものも含めて検討してみるのがおすすめです。再塗装が難しい可能性がある
塗料の種類によっては、現在塗ってある塗料の上から再塗装できるものもあります。ですが、表面部分にものが付着しにくいことから汚れに強い特徴を持つ無機塗料の場合、再塗装には向いていません。無理に再塗装を行うと古い塗膜部分に新しい塗料が密着せず、早い段階で剥がれてしまう可能性もあります。必ずしも再塗装できないわけではありませんが、再塗装に向いている有機塗料と比較すると行わなければならない工程が増えることから、施工費用が増える可能性を考えておきましょう。再塗装に適さないこともあり、基本的には耐用年数以内の再塗装は行わない方が良いとも言えます。そもそも無機塗料は耐用年数が長いこともあり、頻繁に再塗装する必要はありません。外壁塗装の無機塗料の施工価格
無機塗料や、その他塗料の施工価格の目安は以下の通りとなります。塗料 | 単価(/㎡) | 耐用年数 |
無機塗料 | 4,500~5,500円 | 20~25年 |
フッ素塗料 | 3,500~5,000円 | 15~20年 |
シリコン塗料 | 2,300~3,500円 | 10~15年 |
ウレタン塗料 | 1,500~2,500円 | 8~10年 |
アクリル塗料 | 1,000~1,800円 | 5~8年 |
外壁塗装の無機塗料が向いている人
外壁塗装は無機塗料以外にもさまざまな選択肢があるので、どれにしようか悩んでしまう方もいるでしょう。そこで、無機塗料はどのような人に向いているのか解説していきます。自分に向いているか判断するのに役立ててみてください。長期間外壁を美しく保ちたい人
無機塗料にはセルフクリーニング機能があるため、長期間外壁を美しく保てます。塗料の種類によっては、美しく保つためには頻繁に塗り替えを行わなければならないため、そういったものと比較して塗り替えの頻度を抑えることが可能です。汚れたら高圧洗浄機などを用いて掃除する方法もありますが、外壁は範囲が広いこともあり手間がかかるので、なかなか頻繁には行えませんよね。また、たとえば店舗や商業施設の場合、外壁が汚れているとお店としてのイメージが悪くなってしまうこともあります。だからといって頻繁に塗装し直すのは難しいこともあるでしょう。そういった場合も無機塗料が向いています。費用がかかっても性能を追求する人
無機塗料を選択するにあたり大きな壁となるのが、費用の問題です。ですが、たとえ費用がかかったとしても性能を追求したいと考えている方には無機塗料が向いています。紹介したようにアクリル塗料やウレタン塗料と比較すると高額であることから、どちらかというと予算面で余裕がある方に適した塗料と言えるでしょう。しかし、初期費用は高くついてしまいますが、その後の掃除などのお手入れ頻度は抑えられるのは魅力です。費用が安く済んでも性能面に問題がある塗料を選択すると頻繁に補修を行わなければなりません。そういったことを考えると、初期費用が高くついたとしても、トータルコストでは無機塗料を選択しておいた方がコストダウンにつながることもあります。外壁の汚れやカビを抑えて清潔に保ちたい人
汚れがつきやすい外壁塗料を選択すると汚く見えてしまうだけではなく、カビや苔が発生してしまうことがあります。こういったものによって外壁を清潔に保てなくなるのは避けたいと考えているのであれば、無機塗料が向いているでしょう。特に、地域によっては湿度が高く、頻繁に外壁にカビや苔が生えてしまうこともあるでしょう。このような場合でも無機塗料を選択しておけば汚れはもちろん、カビや苔の発生を抑えられます。一度カビや苔が発生してしまった場合、それを放置するとさらに範囲が広がってしまうことも珍しくありません。たとえば苔の場合は水分を含んでいるため、放置することによって外壁塗膜の剥がれや膨れを招くこともあります。これによって建物自体の耐久性が落ちることもあるので、無機塗料で対応しましょう。無機塗料の特徴を理解した上で検討が必要
いかがだったでしょうか。外壁塗装で無機塗料を選択する場合に押さえておきたいポイントを紹介しました。非常に優秀な塗料ではありますが、価格が高価であること、ヒビ割れが発生しやすいことといったデメリットについても理解が必要です。適している外壁塗装の塗料について悩んでいるのであれば、喜多建設にご相談ください。お客様の要望を伺いながら、適した塗料をご提案いたします。付帯塗装を含むすべての塗装で10年保証もご用意しています。
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