Q.
タイルの外壁は、メンテナンスが不要って聞いたけど本当?
「外壁にタイルを使用している場合は、メンテナンスが不要」
このようなことを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際は全くメンテナンスが必要ないという外壁材は存在しないのです。
外壁タイルのメンテナンスを怠ると、どのような結果が起きるのでしょうか?
今回は、外壁タイルにおけるメンテナンスの必要性や施工方法についてご紹介します。
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業者や技術のこと
外壁タイルは、全くメンテナンスが要らないというわけではありません。
他の素材より優れている点が多く、メンテナンスが不要と紹介されることもあります。
しかし、下地や目地は劣化しやすい部分であるため、定期的な点検・補修が必要です。
以下の記事で、詳しくご紹介します。
外壁タイルがメンテナンス不要と言われる理由
耐候性に優れている
メンテナンスフリーと言われる理由は、外壁に用いられるタイルが耐候性に優れているということが挙げられます。 外壁は常に紫外線、太陽光の影響を受け続けています。 タイルは砂や粘土などの自然素材を原料としている無機質の外壁材です。 無機質の素材は、紫外線や雨風の影響を受けても劣化しにくい特徴があります。 モルタルやサイディングのような外壁材はタイルとは反対の有機質であるため、タイルに比べて劣化しやすく定期的なメンテナンスを推奨されます。タイルが強固であり傷がつきにくい
タイルは、高温で焼き上げて作られています。 そのため、非常に強固であるということが特徴であり、素材自体に傷がつきにくいです。 他の外壁材は、埃や空気中の汚染物質によって傷がつきやすく劣化症状が現れやすいです。 タイルは、硬い素材であるため他の素材と比べて簡単には傷がつかないので、メンテナンスが不要と言われることがあります。吸収率が低く雨水に強い
タイルは吸収率が低いため、雨水に強いということもメンテナンスが不要であると言われる理由です。 吸収率の低さは、国家規格であるJIS規格でも認められている程です。 モルタルやサイディングなどの外壁材は、雨水の吸収・乾燥を繰り返すことで外壁にひび割れや塗膜の剥がれなどの劣化症状が発生しやすい特徴があります。 吸収率が低いタイルは、モルタルやサイディングに比べると素材自体が劣化しやすいということはありません。外壁タイルがメンテナンスが必要な理由
タイルの接着面や目地部分が劣化しやすい
下地とタイルの接着面や目地部分が劣化しやすいことから、定期的なメンテナンスが必要となります。 目地部分から雨水が侵入し、下地部分まで浸透し劣化症状が現れてしまいます。 放置してしまうと、内部まで腐食してしまい雨漏りが発生しますのでリスクが高いです。 目地部分には、コーキング剤を塗布していますが、紫外線や雨水などの影響によってひび割れが起きてきます。 さらに劣化が進むと、コーキングが剥がれてしまうこともあります。 目地の劣化症状は、約7年ほど経過すると現れやすくなるため、定期的に点検・補修工事を行うようにしましょう。外的要因によりタイル自体も劣化する
他の外壁材に比べると強固ではありますが、タイルも外的要因によって劣化することがあります。 いくら耐久性が高いタイルでも、大きな衝撃を受け、その影響が蓄積されることで亀裂が生じてしまいます。 また、タイルが剥がれ落ちてしまう場合もあります。 これは、下地部分の劣化だけでなく、施工不良が原因というケースも考えられます。 施工後すぐに外壁に異変が起きている場合は、適切な工事が行われていない可能性が高いです。 タイルが割れたり、剥がれてしまうと、そこから内部に雨水が侵入してしまいます。 比較的、外壁材のなかでは丈夫なタイルですが、メンテナンスが完全に不要というわけではありません。外壁タイルのメンテナンス方法
表面に汚れが付着している場合
他の外壁材と比べると汚れにくいタイルですが、約10年ほど経過すると表面部分の汚れが目立ってくるでしょう。 外壁タイルの表面の汚れは、高圧洗浄で洗い流します。 少々コストは掛かりますが、高圧洗浄機はホームセンターなどでも販売しています。 また、高圧洗浄で洗い流せない汚れである場合は、外壁タイル用の中性洗剤がおすすめです。 中性洗剤もすぐ手に入れやすいグッズですので、簡単に掃除できそうな汚れであれば業者に依頼しなくてもいいでしょう。 ただし、表面に付着している汚れが白色である場合は注意が必要です。 白い汚れは「エフロレッセンス」と呼ばれるもので、目地に含まれる物質と雨水の反応によって起きます。 エフロレッセンスが発生している外壁タイルは、専用の薬品を用いる必要がありますので、どのような汚れかを確認することが大事です。目地部分が劣化(剥がれやひび割れ)している場合
外壁タイルの目地部分が剥がれていたり、ひび割れが起きている場合は、目地を交換する必要があります。 大きく分けて2通りのメンテナンス方法があります。 それは、既存の目地を残して上から新しいコーキング剤を充填する「増し打ち」と、既存の目地を全て除去し新しくコーキング剤を充填する「打ち替え」です。 劣化症状によって、施工方法が変わってきます。 劣化症状が大きい場合は、打ち替えで施工します。 目地部分は劣化しやすいため、最低でも10年に1度はメンテナンスを行うことをおすすめします。タイル自体に劣化症状が現れている
外壁タイルのタイル部分に劣化症状が現れている場合は、新しいタイルを張り付けます。 施工箇所が増えるほど、コストが高くなってしまいます。 タイルだけが劣化している場合は、タイルの張り替えだけの施工になりますが、下地部分に原因があると判明した場合は下地や目地部分の施工も必要となるでしょう。 下地部分も劣化している場合は、タイルだけでなく既存の下地も除去します。 下地にモルタルを塗装し、その上に新しいタイルを張り、コーキングを行います。 劣化症状が深刻になるほど、大掛かりな補修工事となってしまいます。まとめ
外壁タイルは、他の素材と比較すると耐久性が高いことからメンテナンスが要らないと誤解されることも多々あります。 しかし、全くメンテナンスが要らないというわけではありません。 特に、目地や下地は雨水や紫外線などの影響を受けやすいため劣化しやすい部分です。 年数が経過すると強固なタイル自体にも劣化症状が現れることがあります。 劣化が進むとそれだけコストが掛かってしまいますので、外壁タイルの場合も定期的にメンテナンスを行いましょう。
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