実は種類が豊富!コーキング剤の違いについて解説

Q.

コーキング剤ってどんな種類があるの?
コーキング剤って特にこだわらなくてもいいもの?

外壁を見ると、ゴム状の部分がありますがそれを「コーキング」と言います。
実は、この部分に使う充填剤「コーキング剤」は種類が豊富であり、それぞれ特性が異なります。
長期間、丈夫できれいな外壁を保つためには、適したコーキング剤を選択することが大事です。
今回は、コーキング剤の種類やそれぞれの特性についてご紹介します。

山崎

実は、コーキング剤は種類がたくさんあります。
それぞれ特性が異なるため、適した場所に使用することがおすすめです。
コーキング剤の選定に、以下の記事を参考にしてみてください。

コーキングの役割について

コーキングは、住宅にとって大きな役割を持っています。 適切なコーキング剤を選ぶために、コーキングの役割について把握しておきましょう。

雨水の侵入を防ぐ

コーキングは、外壁の隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐ役割があります。 サイディングやタイルといった複数のパーツを貼り付ける外壁材は、どうしても隙間ができてしまいます。 雨水は、わずかな隙間からでも侵入しまうため、コーキングが必要です。 コーキングを怠ると、雨漏りの原因となり、住宅が腐敗してしまう可能性が高くなります。 そのため、性能の高いコーキング剤を選び、外壁塗装時に用いる必要があります。

空気の出入りを防ぐ

コーキングは、雨水だけでなく空気の出入りを防ぐ役割もあります。 先程も述べたように、コーキングはパーツとパーツの間を防ぐ部分のことを指します。 隙間があると外気が住宅内に入ってきてしまい、外壁の役割が果たされません。 コーキングは気密性が高いという特性があるため、これを活かして季節によって温度が違う外気が中に入らないようにし、住宅内の温度を保つことができます。

外壁の負担や衝撃を軽減する

コーキングは、ゴムのように柔らかい素材であるため、外壁の負担や衝撃を軽減するという役割もあります。 外壁は、気温や湿気の影響や震災の影響を大きく受けるため、衝撃を吸収する部分がない場合は外壁にひび割れが起き、住宅の被害が大きくなります。 コーキングが外壁のクッションのような役割を果たすため、衝撃が軽減されます。

【コーキング剤の種類】1成分系と2成分系の違い

コーキング剤の種類は、まず1成分系と2成分系に分けられます。 それぞれの違いについてご紹介します。

1成分系

1成分系は、硬化剤が必要ないタイプです。 施工後に、乾燥・湿気・酸化によって自然に硬化します。 1成分系は、比較的狭い範囲に施工する場合に用いられることが多いです。 また、種類によってはホームセンターでも手に入りやすいため、DIYのときによく用いられています。

2成分系

2成分系は、硬化剤を混ぜて硬化させるタイプです。 主剤と硬化剤の2種類を使用することから、2成分系と言い、外壁塗装で使用されることが多いコーキング剤になります。 2成分系は施工時に専門機械を使用し、充分な効果を発揮させるために、主剤と硬化剤の比率が重要なポイントとなるため専門的な知識が必要です。 まとめて大量のコーキング剤が用意できることやコストパフォーマンスは2成分系の方が優れていることから、多くの業者が施工時に用いています。

【コーキング剤の種類】主成分による違い

コーキング剤は、主成分によって5種類に分けられます。 それぞれの特性についてご紹介します。

アクリル系

アクリル系のコーキング剤は、水性であるため、湿気が多い部分に適しています。 一方で、耐久性が低く、硬化時は水分が飛んでしまうため肉やせというコーキング剤が痩せてしまう現象が起きてしまうという特徴もあります。 以前は、外壁に多く使用されていましたが、後に耐久性が優れている成分のものが普及したため、現在は外壁に使用される機会は少ないです。 ただし、色の種類が豊富であることから、内装に使用されることがあります。

ウレタン系

ウレタン系のコーキング剤は、コンクリートのひび割れ補修時に用いられることが多いです。 アクリル系と比べて耐久性があり、硬化するとゴムのような弾力性を持っています。 耐久性や弾力性に優れているウレタン系ですが、紫外線に弱いことが欠点として挙げられます。 しかし、比較的安価であるため、コスト面を抑えたい場合はおすすめです。 ウレタン系の種類のなかには汚れを抑えるものがあるため、そのような種類を選定すると欠点をカバーすることができるでしょう。

シリコン系

シリコン系コーキング剤は、水回りをコーキングする際によく用いられています。 成分にシリコンが含まれているため、耐水性や耐熱性に優れています。 また、シリコンは塗料も弾いてしまう特性があるため、上から塗料を塗ることはできません。 ただし、塗料を密着させるはたらきがあるプライマーを使用すると、上から塗装することも可能です。

変成シリコン系

変成シリコン系コーキング剤は、上記のシリコン系とは全く異なるもので、上から塗料を塗ることができます。 サイディング外壁の目地に使用されるコーディング材は、変成シリコン系がほとんどです。 変成シリコン系は、柔軟性や汚れにも強く、サイディングの目地やひび割れ補修など幅広い用途で用いられます。 費用が高いという部分が欠点と捉える方もいるかもしれませんが、シリコン系の欠点をカバーすることができるコーキング剤です。 一般的によく用いられているため、業者から勧められる場合もあるでしょう。

ポリサルファイド系

ポリサルファイド系コーキング剤は、表面に汚れが付きにくいという特徴があります。 一方で、柔軟性があまりないという特徴もあり、動きが大きい部分には適しているとは言えません。 また、塗料が変色したり、硬化する場合があるため、汚染防止処理を塗装時におこなうことが必要です。 さらに、独特な臭いがあるため施工時には周囲に配慮した方が良いでしょう。

まとめ

コーキング剤は種類が豊富にあります。 まず、1成分系と2成分系に分けられますが、外壁によく用いられるタイプは2成分系です。 さらに、主成分によって5つの種類に分けられます。 アクリル系・ウレタン系・シリコン系・変成シリコン系・ポリサルファイド系は、それぞれメリットデメリットがあります。 一般的にサイディング外壁に用いられるコーキング剤は、変成シリコン系になりますので、迷った場合はこの種類を選択すると間違いないでしょう。 コーキングは、雨水の侵入を防ぎ、空気の出入りも防ぐことができます。 また、衝撃吸収の役割も担う大事な部分になりますので、コーキング剤の選定も大事にしてみてください。
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