モルタル壁がひび割れています。
普通の塗装よりお金がかかりますか?
公開日: 2020年03月31日 / 更新日: 2025年08月04日
ひび割れにはいろいろ程度がありますが、どの程度であれ、ひび割れている場合は塗装だけで仕上げることはできません。補修が必要になるのでそのぶん費用はかかります。


残念ですが、その通り。
余分にお金がかかります。
築40年以上の家だと、モルタル壁が多いかもしれません。
こういう塗り壁のことですね。
塗り壁は、モルタルでも漆喰でも基本的に施工が難しいものです。見た目は高級感がありますが、職人さんの腕ひとつで、見た目も寿命も変わってきます。
また、経年劣化によってひび割れすることもあります。強い日差しが当たる壁は、特にその傾向があります。
ひび割れた壁の塗装は、普通の塗装よりお金がかかります。
ひび割れのサイズに関係なく、補修が必要
ひびは補修しないと塗装できません。小さいひびならペンキで塗り潰せるんじゃない?と思うかもしれませんが、無理です。
塗料の働きは、主に強固な塗膜を作ることにあります。
ある程度弾性のある塗料もありますが、開き続けようとするひび割れをつなぎとめる力はありません。
ひび割れを止めるには専用の補修材が必要です。
ひび割れ自体の進行を止めないと、塗料で埋めても剥がれてしまいます。
私たちは、ひび割れを下の三段階に分類しています。
それぞれで補修の仕方が変わります。
- 1 ヘアークラック(髪の毛ほどの細かいひび)
- 2 ひび割れ(明らかなひび)
- 3 亀裂(下地が見えるような大きなひび)
参考記事:外壁のひび割れはどう補修する?DIYできる応急処置やメンテナンス方法について解説!
ヘアークラックの塗装の仕方
髪の毛のように細かく、コピー用紙が差し込めないほどの幅。
縦に走ることが多く、長さが短い。
これは表面だけのひびで、構造の歪みによる影響でできたひびではありません。
将来的にはこれが大きなひびになる可能性があるので、これより成長する前に対処するのが理想です!
コーキングやIPクイックガード(商品名)という補修材をヘラでなすりつけて、ひびを埋め、平らになるよう均します。
当社では、IPクイックガードを使うことが多いです。
こっちの方がコーキングより補修後が目立ちにく仕上がりが綺麗です。
傷を埋めたら、三回塗装します。
一回目の下塗りは、微弾性フィラーというゴムのような塗料を塗ります。微弾性フィラー自体にも、ひび割れを埋めてくれる作用があります。
これを塗るとひび割れの発生を抑えてくれます。
二回目と三回目は、通常のペンキです。
構造クラックの塗装の仕方
ヘアークラックよりも深刻なのが、幅0.3mm以上の、構造的な動きに起因する「構造クラック」です。名刺の厚みがスッと入るくらいの幅があれば、構造クラックの可能性が高いです。このレベルのひび割れは、塗料を塗るだけでは、すぐに再発してしまいます。そのため、塗装の前に、適切な下地処理を施すことが絶対に不可欠です。 一般的な補修方法として、まず、ひび割れに沿って、専用の工具でU字またはV字状の溝を掘り、割れを少し広げる「Uカット(Vカット)」という作業を行います。こうすることで、この後充填する補修材の密着性を高めるのです。次に、カットした溝の中に、プライマー(接着剤)を塗布し、弾力性のあるシーリング(コーキング)材を、奥までしっかりと充填します。最後に、周辺の壁と模様を合わせる「肌合わせ」を行い、ようやく塗装工程へと移ります。このような、手間のかかる適切な処理を行うことで、初めてひび割れの再発を防ぐことができます。
開口クラックの塗装の仕方
窓やドアといった「開口部」の四隅から、斜め方向に発生するひび割れを、特に「開口クラック」と呼びます。これは、地震などの揺れによって、建物にかかる力が、構造的に弱い開口部の角に集中することで発生しやすい、特徴的なクラックです。 この開口クラックも、建物の動きに起因する構造クラックの一種であるため、補修方法は、前述のUカット(Vカット)工法が基本となります。ひび割れに沿って溝を掘り、プライマーを塗布した上で、追従性の高いシーリング材を充填します。 開口部周りのひび割れは、雨漏りの直接的な侵入口となりやすい、非常に危険なサインです。また、一度発生すると、建物の揺れのたびに、同じ場所から再発しやすいという特徴もあります。そのため、補修の際には、特に丁寧で、確実な下地処理が求められます。
乾燥クラックの塗装の仕方
モルタル壁などの、湿式工法で仕上げられた外壁に多く見られるのが、この「乾燥クラック」です。 これは、壁を塗りつけた際に、素材に含まれていた水分が、乾燥する過程で蒸発し、体積が収縮することによって発生する、多数の細かいひび割れです。多くの場合、幅0.3mm以下の、表面的なヘアークラックであることがほとんどです。そのため、補修方法としては、比較的軽微なものが多くなります。高圧洗浄で汚れを落とした後、フィラーと呼ばれる、細かいひび割れを埋める効果のある下塗り材を、壁全体に厚めに塗装します。このフィラーが、無数の細かいひび割れの隙間に入り込み、表面を平滑に整えることで、その後の上塗り塗装を、美しく仕上げることが可能になります。
ひび割れの補修の仕方
ヘアークラックよりも広くて深いひび割れは、単に「ひび割れ」と呼んでいます。
使う補修材はヘアークラックと同じですが、方法が少し違います。
なんと、ひびを削って広げてから補修材を充填します。この方法を「Vカット」と呼びます。
え~!なぜそんなことをするの?と思うかもしれませんが、理由があります。
ひびというのはほとんどが進行性なので、開き続けようとします。
そこに弾性のある補修剤を入れるのですが、既に開いてしまっているひびの場合、補修剤が少ないと引張に耐えられずに剥がれてしまいます。
補修剤の量を少し増やすことで、ひびわれに追随できる広がり幅も増えるので、ひび割れを止めやすくなります。
これをしても、一度ひびが入った壁は時間が経つとまたひびが出ることがあります。
その場合は、また同じ作業をしていくしかありません。
亀裂の補修の仕方
亀裂とは、ひび割れよりも深くひびが進んで、下地まで到達しているようなものを言います。
曖昧ですみません……。特に、何ミリ以上なら亀裂だひび割れだということでなく、見た目で「これならこの補修ができる」という判断をします。
ここまでくると補修材で埋めることができません。
左官屋さんが再度、モルタルで埋めることになります。
ほとんどの場合、浮き(はみ出たモルタルが表面に残る)。補修材のように最小限の傷では済みません。
外壁塗装のひび割れ補修の費用相場
外壁のひび割れ補修にかかる費用は、そのひび割れの「程度」と「長さ」、そして「補修方法」によって大きく変わってきます。
例えば、幅0.3mm以下の軽微な「ヘアークラック」であれば、下塗り材(フィラー)を刷毛ですり込む程度の処理で済むため、1メートルあたり数百円程度と、比較的安価です。一方、幅0.3mm以上の「構造クラック」となると、Uカット(Vカット)を行い、シーリング材を充填するという、手間のかかる工程が必要になるため、費用も高くなります。
この場合の費用相場は、1メートルあたり2,000円から5,000円程度が、一つの目安となるでしょう。
これらの費用は、外壁塗装工事全体の見積もりの中に、下地処理費用の一部として含まれるのが一般的です。
ひび割れの数が多かったり、状態が深刻だったりするほど、この下地処理費用は高額になります。
ひび割れが進行するほど費用がかかります
このように、ひび割れが大きくなればなるほど作業に手間ひまがかかるので、費用は比例して大きくなります。
費用感は、見積もり次第なのでここでは何とも言えません。すみません。
ひびの程度や範囲によって、かなり変わってきます。
寒い時期はひび割れに入った水分が凍って膨張するため、ひび割れが悪化します。
プロに点検してもらうのが一番ですが、目の届く範囲にひびがあるかどうかくらいは、お客様自身で見回ってみてもいいかもしれません。
その際、上の方まで脚立に上って見ないでくださいね(危ないので!)。
外壁塗装にひび割れが発生する原因
大切なお住まいの外壁に、なぜ、ひび割れは発生してしまうのでしょうか。 その原因は、一つではありません。様々な要因が、複雑に絡み合って、ひび割れを引き起こします。
経年劣化
最も一般的な原因が、この「経年劣化」です。外壁の表面を覆っている塗膜は、長年の紫外線や風雨の影響で、徐々にその柔軟性を失い、硬化していきます。
硬くなった塗膜は、建物のわずかな動きや、素材の伸縮に追従することができなくなり、やがて、ひび割れとなって現れます。
これは、人間の肌が、年齢と共に潤いを失い、シワができやすくなるのと、同じ原理です。この経年劣化によるひび割れは、避けることのできない、自然な現象といえます。
参考記事:外壁塗装は何年ごとにするのが正解?ベストタイミングや寿命を伸ばすコツを徹底解説!
施工不良
残念ながら、前回の塗装工事における「施工不良」が原因で、ひび割れが発生するケースも少なくありません。
例えば、メーカーが定める、塗料の適切な乾燥時間を守らなかったり、下地処理が不十分なまま塗装を行ったりした場合です。
塗膜が、下地に十分に密着していないため、数年という、本来の耐用年数を待たずして、塗膜にひび割れや剥がれが発生してしまうのです。
これは、施工業者の知識不足や、手抜き工事によって引き起こされる、人為的な劣化といえます。
車や電車による振動
交通量の多い幹線道路や、線路の近くに建っているお住まいは、日常的に、自動車や電車が通過する際の「振動」にさらされています。
この、絶え間なく続く、細かな揺れが、建物の構造体に、少しずつストレスを蓄積させ、外壁にひび割れを発生させる原因となることがあります。
特に、揺れの影響を受けやすい、窓の四隅などには、ひび割れが起こりやすい傾向があります。
地震
日本は、世界でも有数の地震大国です。
大きな地震が発生した際の、強烈な揺れが、建物全体を大きく変形させ、外壁に深刻なひび割れを引き起こすことは、言うまでもありません。
大きな地震の後は、たとえ家の中に被害がなくても、必ず外壁の状態をチェックする習慣をつけることが重要です。 一見、問題ないように見えても、構造に影響を及ぼすような、大きなクラックが発生している可能性があります。
建物の構造の問題
建物の構造そのものに、問題が潜んでいる場合もあります。
例えば、木造住宅の場合、構造材である木材が、乾燥によって収縮したり、湿気によって膨張したりすることで、建物全体がわずかに動き、それが外壁のひび割れとして現れることがあります。
また、地盤が弱い土地に建っている場合、不同沈下によって建物が傾き、外壁に大きな負荷がかかって、構造的なひび割れが発生するケースもあります。
外壁にひび割れが確認できたらすぐに対策を講じよう
外壁のひび割れは、いわば、お住まいが発している声なき悲鳴です。
その小さなサインを見逃し、放置してしまうと、やがては、雨漏りや、建物の構造的なダメージといった、取り返しのつかない大きな問題へと発展してしまいます。
ご自宅の外壁に、気になるひび割れを見つけたら、手遅れになる前にプロに相談することを心がけましょう。
監修者
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喜多 史仁
株式会社喜多建設 代表取締役社長
<略歴>
高等学校を卒業後に、2代目有限会社喜多塗装店(株式会社喜多建設の前身)に塗装見習いとして入社。その後、大手自動車メーカー子会社を経験し、2000年に3代目有限会社喜多コーポレーションに職長及び取締役として入社。
2007年に社名を株式会社喜多建設に変更を機に代表取締役に就任。
埼玉県狭山市・川越市・所沢市を中心に地域に密着した外壁塗装を強みとしています。<喜多建設のこだわり>
喜多建設では、不安や疑問を持った状態で外壁塗装をすることがないようにお客様への丁寧なご説明をモットーとしております。
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