屋根材のメンテナンスに「タスマジック」を勧められたけど、どういうものなの?
公開日: 2022年03月29日 / 更新日: 2025年03月22日
住宅のメンテナンスや補修をする際に、使用される材料や道具について把握しておくことは大事なことです。
近年、屋根材のメンテナンスは「タスマジック」という補修剤が多く用いられています。
よく使用されているということは、それだけ住宅にとってメリットが大きいものであると言えます。
タスマジックとは、一体どのような特徴があり、屋根材に使用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?
今回は、タスマジックのメリットや工法についてご紹介します。


タスマジックとは、ひび割れを起こしている屋根材を補修するための補修剤です。
浸透型となっており、屋根材の裏側にもしっかり浸透することから屋根材のメンテナンスによく用いられています。
以下の記事で、詳しくご紹介します。
タスマジックとは?
タスマジックの特徴についてご紹介します。
スレート屋根材のひび割れを修復する補修剤
タスマジックとは、スレート屋根材のひび割れを修復するときに使用する補修剤のことです。
セメントを薄い板状に加工しているスレート屋根は、日本の住宅で最も多く使用されており普及率が高いことで知られています。
雨風の影響によって、ひび割れが起きやすいという特徴もあるため、メンテナンスが必要です。
タスマジックはスレートのひび割れに特化しているため、自宅の屋根がスレートを用いているという方におすすめできる補修剤です。
浸透型で表に塗るだけで裏側まで塗布できる
タスマジックの最大の特徴は、浸透型であるということです。
屋根材の表面に塗布することで、自然と裏側まで浸透していくため強固に補修することができます。
従来のメンテナンスはコーキングを行うことが多かったのですが、表面のみの補修ということで裏側まで浸透しないというデメリットがありました。
裏側まで浸透しないことで、再びひび割れが生じてしまうことも多く、頻繁にメンテナンスをしなければならない事態が起きていました。
タスマジックはこれまでのコーキングとは違う、浸透型という特徴があるため、メンテナンス頻度も抑えられるでしょう。
水分が残っていても作業が可能
タスマジックの特徴として、水分が残っていても作業が可能です。
屋根材のメンテナンスを行う際には、汚れやほこりなどを落とすために高圧洗浄を行います。
タスマジックは、高圧洗浄の水分が多少残っていても屋根材にしっかり浸透していくため問題ありません。
もちろん、雨水の場合でも同様で塗布することが可能です。
タスマジックを屋根材に使用するメリット
タスマジックを屋根材に使用するメリットについて、3点ご紹介します。
修復箇所の耐久性がアップする
タスマジックを使用することで、修復箇所の耐久性がアップします。
元の屋根材とタスマジックを使用した屋根材の強度を比較する実験では、タスマジックを使用した屋根材の方が2倍の強度があるという結果が出ています。
元々、屋根材の修復時に用いていたコーキングは、劣化箇所に詰めるような形で補修する充填剤です。
接着剤の役目はないため、耐久性が低いことから再び劣化してしまう可能性もあります。
それに比べて、タスマジックは屋根材の耐久性を上げることができます。
メンテナンス時には、タスマジックが欠かせないと言えるでしょう。
修復箇所が目立たずキレイに仕上がる
タスマジックを使用すると、修復箇所が目立たないキレイに仕上げることができます。
これまで多く使用していたコーキング剤は、修復箇所が目立ちやすいという難点がありました。
コーキング剤によって一部分が、屋根材と異なる色になっていまうため、外観が損なわれてしまいます。
屋根だから見えにくいかもしれませんが、せっかくメンテナンスをするのであればキレイに仕上げたいと思う方が多いでしょう。
先程も述べたように、タスマジックは浸透型の補修剤です。
劣化箇所に塗布することで、裏側まで浸透していくため補習箇所がほとんど分からないというほど、キレイな仕上がりになります。
タスマジックセットの内容
タスマジックは必要な全ツールが入っているセットとして販売されています。
タスマジックセットには、タスマジック・タスフィルム・専用プレート・専用クサビ・スクレパー・コグチストッパーが入っています。
それぞれのツールが、屋根材のメンテナンス時に充分な数が用意されています。
単品も購入可能ですが、初めて施工を行う際にはセット購入がおすすめです。
タスマジック工法の手順
タスマジックはどのように使用するのか、工法の手順についてご紹介します。
高圧洗浄を除くと、施工完了まで5つの手順が必要です。
①クサビで屋根材の隙間を開ける
まずは、作業しやすいように専用クサビで屋根材に隙間を作ります。
隙間を作ることで、タスマジックをしっかり裏側まで浸透させることができます。
②屋根材の隙間に専用プレートを入れる
①の作業で確保した隙間に、タスフィルムを装着した専用プレートを入れます。
専用プレートをしっかり奥まで差し込んだら、コグチストッパーで固定させて準備完了となります。
③タスマジックを塗布する
タスマジックを屋根材のひび割れしている部分に塗布していきます。
縦にひび割れが起きている場合は、①で使用した専用クサビを上に重なっている屋根材に差し込むと作業がしやすいです。
タスマジックは袋に入っている2液タイプとなっているため、塗布する前にしっかり袋をもみ込んで液を混ぜ合わせる必要があります。
充分に混ぜ合わせたら、ひび割れ部分に少しずつ塗布していきます。
④シートで押さえて硬化させる
ある程度タスマジックを塗布したら、上からシートを被せて押さえていきます。
シートをめくりながら残りのタスマジックを塗布していき、終わったら最後にシートの表面を押さえてタスマジックが硬化するのを待ちます。
シートは表面張力によって落ちてしまう心配はありません。
⑤使用した全てのツールを外す
塗布したタスマジックが充分に硬化したら、全てのツールを取り外して施工完了となります。
このあとは、塗装工程に進むことが可能です。
まとめ
タスマジックとは、スレート屋根のひび割れに特化している補修剤です。
スレート屋根が日本の住宅で最も普及していることから、メンテナンス時にタスマジックを勧められることが多いでしょう。
より丈夫な屋根材にすることができるためメンテナンス頻度を抑えられます。
さらに、修復箇所が目立たないというメリットもあります。
屋根材のメンテナンスには、タスマジックが必須であると言えるでしょう。
監修者
-
-
喜多 史仁
株式会社喜多建設 代表取締役社長
<略歴>
高等学校を卒業後に、2代目有限会社喜多塗装店(株式会社喜多建設の前身)に塗装見習いとして入社。その後、大手自動車メーカー子会社を経験し、2000年に3代目有限会社喜多コーポレーションに職長及び取締役として入社。
2007年に社名を株式会社喜多建設に変更を機に代表取締役に就任。
埼玉県狭山市・川越市・所沢市を中心に地域に密着した外壁塗装を強みとしています。<喜多建設のこだわり>
喜多建設では、不安や疑問を持った状態で外壁塗装をすることがないようにお客様への丁寧なご説明をモットーとしております。
株式会社喜多建設の取り組みはこちらから
このページに掲載するかどうかはお約束できませんが、お問合せには必ずお返事しております。
何でもお気軽にお問合せください。