外壁のコーキングって、どのくらいで乾くの?
コーキング工事に必要な時間はどのくらい?
公開日: 2022年05月18日 / 更新日: 2025年08月04日
外壁塗装を行うにあたって、コーキング部分の基礎知識を把握しておくことも大事です。
外壁と同じく、コーキングを綺麗に仕上げるためには、乾燥が重要なキーポイントとなります。
コーキングが乾燥不十分であると、どのようなリスクがあるのでしょうか?
また、コーキングが乾く時間も気になりますよね。
今回は、外壁のコーキングの硬化時間や乾燥不足によるリスクについてご紹介します。


外壁に用いるコーキングは、3段階の硬化時間を経て完工となります。
コーキング剤の種類によって乾く時間が異なるため施工時間も変わってきます。
以下の記事で詳しくご紹介します。
コーキングとは
コーキングとは、建物の部材と部材の間にできてしまう「隙間」や「目地(めじ)」を埋めるために充填される、ペースト状の材料のことです。
専用の「コーキングガン」という道具を使って、隙間にむにゅっと充填し、ヘラで表面をきれいに仕上げます。
充填された直後は、粘土のように柔らかいですが、時間が経つと、空気中の水分などと反応して、ゴムのような弾力性のある固体へと変化(硬化)します。
この特性を活かして、建物の様々な場所で、重要な役割を果たしています。
コーキングの役割
コーキングが担う役割は、大きく分けて2つあります。
一つは、「水密性・気密性の確保」です。
外壁のサイディングボードの継ぎ目や、窓サッシの周りの隙間を、弾力性のあるコーキング材で塞ぐことで、そこから雨水や空気が、建物の内部に侵入するのを防ぎます。
もし、このコーキングがなければ、外壁の隙間から簡単に雨漏りが発生し、建物の構造体を腐らせたり、室内の断熱性能が著しく低下したりしてしまいます。
建物の防水における、最後の砦ともいえる重要な役割です。
もう一つの役割が、「緩衝材(クッション)としての機能」です。
建物は、地震や、大型車の通行による振動、あるいは温度変化による材料の伸縮など、常にわずかな動きを繰り返しています。
コーキングは、そのゴムのような弾力性で、部材同士がぶつかり合って破損するのを防ぐ、クッションの役割を果たしているのです。
コーキングは種類豊富であり、どんな種類のコーキングを選べばよいかわからない方はこちら
関連記事:コーキング剤ってどんな種類があるの?コーキング剤って特にこだわらなくてもいいもの?
シーリングとの違い
結論から言うと、現在では、コーキングとシーリングは、ほぼ同じ意味の言葉として使われています。
厳密な定義をたどると、JIS(日本産業規格)では、特定の形状の目地に充填するものを「シーリング材」と定義しており、油性のコーキング材(オイルコーキング)は、その中に含まれない、という歴史的な経緯があります。
しかし、現在では、建築業界の現場レベルでも、両者を明確に区別して使うことは、ほとんどありません。
「目地を埋める、ペースト状の防水材」全般を指す言葉として、どちらの言葉を使っても、基本的には意味が通じると考えていただいて差し支えありません。
コーキングの3段階硬化時間
コーキングが完全に硬化するまでには、大きく分けて3つの段階があります。
それぞれ詳しくご紹介します。
表面硬化
コーキング硬化の初めの段階となる「表面硬化」は、施工後表面から0.5mm程度が乾燥する時間です。
手で触れたときに、コーキング剤が手につかない状態になります。
手で触れても大丈夫な状態ではありますが、内部はまだ硬化されていないので、まだ次の段階には進めません。
内部がまだ軟らかいため、強く押してしまうとコーキング部分が崩れてしまいます。
触って確認する際は、そっと触れるようにしましょう。
皮膜硬化
2番目の段階「皮膜硬化」に進むと、表面から2mm程度が乾燥する時間になります。
表面が硬化している状態になり、上から塗装を施すことも可能です。
完全硬化
最終段階の「完全硬化」になると、内部までしっかりコーキングか乾燥している状態になります。
全体的な強度もありますので、水に濡らしたり、衝撃を与えても耐えられます。
コーキング剤の種類別の乾燥時間
コーキング剤は様々な種類があり、それぞれで乾燥時間が異なります。
こちらでは、コーキング剤の主要であるウレタン系・シリコン系・変成シリコン系の乾燥時間をご紹介します。
ウレタン系
ウレタン系のコーキング剤の乾燥時間は、表面硬化が約2時間程度・皮膜硬化が約4時間程度・完全硬化が3~7日程度になります。
他の種類に比べて、完全硬化までに時間が掛かります。
また、ウレタン系の特徴としては、弾性がありひび割れに用いられやすいです。
一方で、紫外線に弱いという特徴もあります。
上から塗料を重ねることで、耐久性を高めます。
シリコン系
シリコン系のコーキング剤の乾燥時間は、表面硬化が約1時間程度・皮膜硬化が約8時間程度・完全硬化1日程度になります。
シリコン系は、耐久性や耐候性に優れている特徴があり、外壁だけでなく屋根にも使用されることがあります。
また、住宅の外側だけでなく、お風呂やキッチンといった水回りにも使用されることがあるので、目にしたことがある方も多いでしょう。
変成シリコン系
変成シリコン系のコーキング剤の乾燥時間は、表面硬化が約1時間程度・皮膜硬化が約1.5時間程度・完全硬化が3日程度になります。
他の種類よりも乾燥時間が短く、扱いやすいコーキング剤です。
また、耐久性や耐候性に優れており、サイディング外壁によく用いられています。
最近は、ブリード現象を抑える働きがある「ノンブリード」タイプが主流となっています。
メリットが大きいですが、価格が高い種類になりますので、施工前に把握しておきましょう。
コーキング工事の注意点
コーキングの工事を行う際には、いくつか注意すべきポイントがあります。
乾燥・硬化を見た目で判断しない
上記にある通りコーキングは、3つの段階を経て硬化が完了しますが、見た目で判断することは危険です。
しっかりと段階や乾燥時間を守って施工することがポイントになります。
実際に触れてみると、まだ乾燥していないということも大いにあります。
コーキング剤の種類によっても乾燥時間が異なりますので、種類に合わせて施工時間を守るようにしましょう。
硬化するまで触れない
硬化が完了するまで、触れないようにしましょう。
確認のために優しく触ることはありますが、必要以上に触れてしまうと変形してしまう恐れがあります。
せっかく工事したのに、綺麗な外壁に仕上げることができなくなってしまいます。
コーキングの形が崩れてしまうことで、内部にも影響してきますので、注意しておきましょう。
環境(季節・温度・湿度など)によって乾燥時間が変動する
環境が変わると、コーキングの乾燥時間にも影響してきます。
例えば、夏は乾燥しやすく、冬や梅雨はコーキング剤が固まりにくいため、硬化時間が他の時期に比べて掛かってしまうでしょう。
環境に応じてコーキングの硬化時間を判断できる業者に依頼することも大事です。
コーキングの乾燥不足によるリスク
コーキングの乾燥が充分でない場合、以下のようなリスクがあります。
塗膜が剥がれてしまう
コーキングが乾燥不足のまま次の行程に進んでしまうと、塗膜が剥がれてしまい外観が損なわれてしまいます。
乾燥していないコーキングの上から塗料を塗ったとしても、綺麗に仕上げることは難しいです。
コーキングが剥がれてしまうと、再び施工が必要となります。
時間や費用の負担もさらに大きくなってしまうというリスクが考えられます。
参考記事:自宅の外壁コーキングは大丈夫?悪徳業者の手抜き工事を防ぐポイント
雨漏りの原因にも
コーキングが乾燥していないと、外壁あるいは住宅全体の劣化へと繋がってしまうリスクがあります。
コーキングが劣化してしまい、そこから雨水が侵入してしまい、雨漏りが起きてしまいます。
内部が腐食しやすくなってしまうため、コーキングの乾燥は非常に大事です。
ただ、外観を綺麗に保っているだけではなく、住宅を守る役割がある部分になりますので、施工を早く終わらせようとせず、定められている時間を守りましょう。
コーキングが乾燥することで劣化症状が見られます。適切なタイミングでメンテナンスを行うようにしましょう。
メンテナンス時期について詳しく知りたい方はこちら
関連記事:外壁塗装は何年ごとにするのが正解?ベストタイミングや寿命を伸ばすコツを徹底解説!
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まとめ
コーキングが硬化するまでには、表面硬化・皮膜硬化・完全硬化の3つの段階があります。
用いるコーキング剤の種類によって、それぞれ乾燥する時間が異なります。
定められている時間を守ることで、綺麗な外壁が仕上がり、住宅を守ることができます。
コーキングが乾燥不足であると、内部が腐食し雨漏りが起きてしまうといった危険性もありますので、しっかり乾燥に関する知識を把握しておきましょう。
監修者
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喜多 史仁
株式会社喜多建設 代表取締役社長
<略歴>
高等学校を卒業後に、2代目有限会社喜多塗装店(株式会社喜多建設の前身)に塗装見習いとして入社。その後、大手自動車メーカー子会社を経験し、2000年に3代目有限会社喜多コーポレーションに職長及び取締役として入社。
2007年に社名を株式会社喜多建設に変更を機に代表取締役に就任。
埼玉県狭山市・川越市・所沢市を中心に地域に密着した外壁塗装を強みとしています。<喜多建設のこだわり>
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