外壁塗装の10年保証って嘘なのですか。付帯部分は保証外と言われました
公開日: 2020年09月10日 / 更新日: 2025年04月11日
この話は難しいです。どの外壁塗装屋さんも保証を付けていますが、何をいつまで保証するかは会社によって考え方に違いがあるからです。会社を見極めるのが大事です。


同じ疑問を持っている方、ぜひお読みください
外壁塗装の保証については、たぶんどの会社も明文化できない部分を持っています。
書くのが難しいですが、言いたいことがあるのでトライします。
ほとんどの外壁塗装屋さんは、10年程度の保証を付けています。
しかし、塗装部分によって保証期間が違ったり、理由によっては保証対象外になったりするので、いざ問題が起きて連絡すると次のように言われてしまうのです。
- 「木部は5年保証なので、半年前に保証が切れてます」
- 「自然災害による被害は保証外です」
- 「鉄部の塗装は保証外です」
- 「その傷はお客様が自分で付けたものだから、自分で直してください」
- 「付帯部分は保証がないので、うちでは何もできません」
確かに契約書にそうあるのかもしれませんが、無情です(※)。
「ほんのちょっとなら塗ってくれてもいいじゃない。100万円も払ったのに……」とガッカリしちゃいますよね。
※当社は少し違います(後述)。
一般的に、外壁塗装の保証とは何を保証しているのか
10年保証と聞くと、「10年もつこと」を保証していて、「もたなかった場合は無償で修理すること」がセットだと思われるかもしれませんが、そうではありません。
大抵の会社は、外から衝撃を加えていないのにひどい劣化があった場合にしか保証してくれません。自然災害による傷、お客様自身が付けた傷は保証対象外※。また、劣化が早めに起こりそうな部分は保証期間を短めにするか、保証対象から外しています※。
契約前によくよく話を聞いて、何を保証してくれるのかを確認しましょう。
もし「施工に瑕疵があった場合は無償で修理をする」というだけの保証だったら、何年も経ってから施工に問題があったかどうかなど、証明しようがありません。10年保証など、ないのと同じと言えます。
※当社は少し違います(後述)。
劣化しないことの保証は、現実的にできない
屋外に雨ざらしになっている家ですから、相手は自然です。
台風で折れた木の枝が飛んでこれば、壁に傷がつくかもしれない。
砂を含んだ強い潮風が年中吹き付ける家もあれば、隣のビルの反射で猛烈な紫外線を受ける家だってあります。
もちろん、塗料の耐用年数が10年なら、10年以上はもつように塗るのがプロです。最大限の努力はさせていただきます。
「外にあるんだから仕方ないよね~」と言ってしまう業者は最低です。でも、不測の事態が起こる可能性はあるので「絶対保証」はできません。
参考記事:自宅の外壁は塗装しないとどうなる?塗装のベストタイミングは?
無条件の無償修理も、現実的にできない
無償修理を「範囲も回数も無制限」にやることも、実際には不可能です。
一軒家を塗り直すために足場を組むと、足場だけで10万円~30万円かかります。足場は専門の足場屋さんが組むので、外壁塗装屋さんはここだけは外注します。
塗料代や人足代や技術料を頑張っても、実費があるので負担が大きすぎます。
無制限にこれをやっていたら、外壁塗装屋がボランティアになって、みんな廃業です。
傷や劣化がいつ何によって生じたのか、因果関係を証明するのが困難という問題もあります。
それで、今の変な保証が一般化してしまいました
本当は保証しにくいものなのに、とあるAという会社が「うちはBと違って10年保証をつけまっせ~」とやりだしたのでしょう。
すると、Bという会社も同じサービスを始めます。そうでないと潰れちゃうからです。
一回外壁塗装をしたら10年は持ちますから、本当に長く地元で商売をしている会社でないと、リピーターを作ることが難しいです。営業頼みの会社は、値下げ合戦やサービス合戦を始めがち……。
どこの会社が最初に保証を言い始めたのかわかりませんが、BもCもDもEも、みーんなが右ならえしたので、外壁塗装の長期保証は標準化されてしまいました。
ただし、塗装屋さんが身を守れるようシビアな条件を設定しているので、「結局お客さんは何の保証も受けられないことも、わりとある」という情けない仕組みになってしまったのです。
喜多建設の保証の考え方
この先が、言いたいことなのに言いにくい部分です。
喜多建設では、ガチガチに塗装屋さんが身を守るタイプの保証契約は、お客様目線ではないので不親切だと思っています。できるだけご要望に応えたいので、次のような保証にしました。
次の二種類の保証があります。
- ・通常塗料 10年(外壁、屋根、付帯部分、すべて含む)
- ・無機塗料 15年(外壁、屋根、付帯部分、すべて含む)
木部も金属部も、付帯部分も、すべて同じ保証期間にしました。
お客様は、塗料の耐用年数でメンテナンスの頻度を考えるはずだからです。
一般的に、外壁塗装屋さんは「ウレタン系なら8年から10年、シリコン系なら10年から15年、フッ素形、無機塗料系なら15年が耐用年数です」と営業しています。
お客さんは「シリコン塗料だけど屋根だから7年もてばいいや」とか「破風板は5年で壊れても仕方ないか」とか「ここは鉄部だから保証はなくてもかまわない」なんて思いませんよね。
だから、可能な限りこれに答えるしかないだろうと覚悟を決めました。
台風で大破した壁の無償修理はできませんが、場所に関わらずちょっとした塗り直しくらいならすぐに駆けつけますし、お金もいただきません。
たとえば、こんなことタダでやります
過去に、こんな事例があります。無償で塗り直しの対応をしました。
- ・台風でテレビのアンテナが倒れて、屋根の塗料に傷がついた
- ・孫が壁でサッカーの練習をしていたら、力を入れすぎて壁の塗装が割れた
- ・給湯器を交換するので、外すタイミングで裏側の壁を塗装してほしい
- ・破風板が傷んでいるので塗り直したい
必ずしも何でも無償でとはいかない場合もありますが、軽度な塗り直しは無償で頑張っています。
壁と同じ色のペンキがない場合は、現場で調色を行って色を合わせます。部分的に塗り直しても、それが目立たないようにしています。
参考記事:外壁塗装を先延ばしできるのか。10年塗り替えは絶対か?
多少期限が切れていても、大丈夫
保証期間は引き渡しの日から計算しますが、多少過ぎていてもお電話ください。
できる限り対応します!
1日でも過ぎたら「もうお宅とは何の関係もありません」なんて、無情すぎます。
契約って本当はそういうものなんでしょうが、喜多建設は人情派(笑)
地元で100年やっている会社ですので、保証期間がお客様とのお付き合い期間だとは思っていません。お客様の家を末長く守っていくのだ、という使命でサポートしております!
塗り替え時期については、こちらのページもご覧ください!
→「本当にみんな10年で塗り替えてるんですか?」
以上、平林がお答えしました!
監修者
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喜多 史仁
株式会社喜多建設 代表取締役社長
<略歴>
高等学校を卒業後に、2代目有限会社喜多塗装店(株式会社喜多建設の前身)に塗装見習いとして入社。その後、大手自動車メーカー子会社を経験し、2000年に3代目有限会社喜多コーポレーションに職長及び取締役として入社。
2007年に社名を株式会社喜多建設に変更を機に代表取締役に就任。
埼玉県狭山市・川越市・所沢市を中心に地域に密着した外壁塗装を強みとしています。<喜多建設のこだわり>
喜多建設では、不安や疑問を持った状態で外壁塗装をすることがないようにお客様への丁寧なご説明をモットーとしております。
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